ヴァリエテSAITAMA暫定版

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【五楼'sトーク】治水の日

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9月16日、利根川上流河川事務所では「治水の日」として制定されている。

1947年(昭和22年)9月16日、カスリーン台風により利根川が決壊し、埼玉県東部地域に甚大な被害をもたらせた。当時の東村(現在の加須市)と茨城県中川村(現在の坂東市)で利根川が相次いで決壊し、東村で決壊した氾濫流は東京都葛飾区や江戸川区にまで到達する規模だったそうだ。国土交通省関東地方整備局利根川上流河川事務所では、カスリーン台風の甚大な災害の教訓を踏まえ、その記憶を後世に伝えるため、さらに犠牲になった方々を偲ぶため、東村で利根川が決壊した9月16日を「治水の日」と制定している。

我が埼玉県は、変化に富む地形を数多くの川が流れており、全国的にも有数の「河川県」である。そのため、埼玉県民にとっては川は身近な存在であり、常に水辺の風景に親しむことができ、河原でバーベキューなどを楽しむ方も年々増加している。 しかし、台風などによって大雨が降れば、河川はたちまち増水し、酷い場合は氾濫し、人に対しても、農作物に対しても、甚大な被害をもたらせるのだ。

川を見ると、いつも頭に浮かぶのは「親水」と「治水」は両立できるのか、ということである。
自然に対し、人間は無力だということを念頭に置いておかなければいけないが、無力だからこそ自然には逆らうことはできない。ならば、常に防災という観点から、備えておくことが重要なのだ。

最近の台風9号では、飯能市入間市狭山市所沢市など西部地域で被害があり、柳瀬川、東川、霞川、不老川などが相次いで氾濫し、多数の人が避難を余儀なくされた。その翌週発生した台風10号では、9号を教訓に各自治体が迅速な対応をし、富士見市ふじみ野市ではその前日に小中学校、特別支援学校の休校を決めた。

気象情報と共に、各自治体より発信される情報には常に注意し、避難所は何処なのか、避難する際持ち出すもののチェック、ペットがいる場合は、ペットも一緒に避難ができるのかどうかまで、把握しておく必要がある。川が増水し出せば、雨の降りかたにもよるが、たちまち水位は上昇し、氾濫の危険にさらされる。まだまだ今年も台風はやってくる。備えあれば憂いなしである。

弊誌「ヴァリエテSAITAMA」は、今後も各自治体や自治体議員、読書からの協力の元、埼玉県民の安心安全のため、迅速な情報発信を心がける。

(五楼)