渓谷の宝石がさいたま市内にも棲息〜最新カワセミ情報
白幡沼は、さいたま市南区にある小さな沼で、浦和商業高校と国道17号線に挟まれる位置関係で、武蔵浦和駅からも、ほど近い。最近白幡沼にカワセミが飛来するようになり、カワセミを撮ろうと大勢のカメラマンが集まるようになった。
「たくさん飛んで来てたよ。でも最近は1羽だけかなあ」とは、いつも白幡沼でカワセミを撮影するカメラマンからの話。
さいたま市南区では白幡沼だけではなく、別所沼にも飛来する。また、さいたま市浦和区、見沼区、緑区の芝川流域でもカワセミはよく見かけるようになった。
カワセミは埼玉県では比較的数多く棲息しており、狭山市の智光山公園、北本市の北本自然観察公園、所沢市の柳瀬川と東川流域、新座市と朝霞市の黒目川流域など、年々広がりを見せている。
その愛らしい姿を撮ろうと、各撮影ポイントにはカメラマンが大勢押し寄せているが、カメラマンと一般客の間でトラブルになったケースも多発している。場所取りを巡りカメラマン同士のトラブルもあった。これは東京の武蔵関公園で実際起きたことだが、カワセミをより綺麗に撮ろうとフラッシュを焚き、カワセミに過度のストレスを与え、結果寿命を縮めてしまった、ということもあったのだ。 カワセミは「渓谷の宝石」と形容されるくらい美しい鳥で、誰が見てもその美しい姿に見惚れ、虜になってしまう。 カワセミが棲息するには、餌となる魚や水生生物が棲めるくらい水質が良くなければいけないので、カワセミが棲息していることは、その川が綺麗であることの証しなのである。今後埼玉県におけるカワセミの棲息区域は広がるだろうが、カワセミに過度のストレスを与えないように人間は配慮しなければいけないのだ。
(五楼)